あいとく歯科 訪問診療部3つの約束

訪問診療の治療内容は、歯科医院で行う治療とほぼ同じ内容の治療を受けることができます。専用の機器や器具、超音波洗浄器具などをお持ちして治療を行うので、快適に治療を受けていただくことができます。

1.高齢者歯科の研修を受けた歯科医師が訪問します

当院の訪問歯科担当医師は、高次医療機関で高齢者歯科の研修を受けた歯 科医師のみです。①病気のある方の歯科治療、②入れ歯、③摂食嚥下(飲み 込み)を専門とするスタッフがお伺いします。 単に「歯の治療ができる」「義歯が上手」なだけでなく、全身状態に配慮した 治療を提供します。また、生活・介護環境に応じた、口腔ケア(お口のお掃除) 、 義歯調整や飲み込みのリハビリ、食事指導をさせて頂きます。

2.「噛める」「食べる」ということを重視した診療をします

食事は、ご高齢の方にとって大きな楽しみです。栄養面の充実は体力を維 持するために欠かせません。訪問診療を利用される方は「噛む」「食べる」 ことのトラブルを持つ方がほとんどです。今の義歯を、手早く修理・調整 して使える状態にする。できる限り早く入れ歯を作る。飲み込みの力が落 ちている方には、安全なレベルを診断した上で、ご希望の食事に少しでも 近づけられないかを検討します。

3.報告・連絡・相談を大切にします

在宅医療では、「何をしているのか分からない」「診療回数や診療内容が 不透明」といったご意見を伺うことが少なくありません。ケアマネージャーさんなどの担当介護スタッフの方には、月に一度詳しい報告書を作成・ 提供致します。著変時には直接お電話にてご連絡させて頂きます。ご家族 にも、電話対応を含め、こまめにご連絡させて頂きます。全身状態が悪い など医科や他の職種と連携が必要な場合も、こちらからご連絡させて頂き 医療連携をはかります。

高齢者の方の口腔ケアの重要性①

●むし歯・歯周病の予防
自力で動けない等といった状態で、歯のケアが満足にできない状態だと、歯と歯の間・歯の付け根m歯と歯ぐきの境目に歯垢が溜まってむし歯や歯周病を引き起こしてしまいます。定期的な口腔ケアでむし歯や歯周病予防の期待ができます。
●誤嚥性肺炎の予防
日本人の死亡原因の上位に入る肺炎の中でも、特にご高齢の方に多いのが誤嚥性肺炎です。唾液や飲み物、食べ物が誤って気管から肺に入り込んでしまう誤嚥の際に口腔内の細菌が肺に入ってしまうことで起きます。口腔ケアで口腔内細菌の数を減らし、飲み込み機能を維持向上することで誤嚥性肺炎の発生率を下げる効果が期待できます。
●唾液の分泌を促す
要介護の患者様の多くが口の機能が低下し、また内服薬の副作用などにより唾液が出にくくなり口腔内が乾燥しやすくなります。さらに唾液が口の中をきれいに保つ自浄作用も低下してしまいます。口腔ケアでお口の中を刺激することで唾液が出やすくなります。
●口臭の改善
むし歯や歯周病が進行している場合や舌の表面に汚れが付着ることで口臭の原因になります。口腔ケアを行うことで、口の中を清潔に保てるので、口臭を抑えることができます。
●味覚の改善
舌に厚く舌苔が付着したり、口腔乾燥が進むことで味覚が鈍くなってしまいます。舌ブラシ、口腔ケア用ティッシュなどを使用して舌をきれいにし、口腔内に潤いを取り戻すことで味覚の改善効果があります。

高齢者の方の口腔ケアの重要性②

●お口のウォーミングアップ効果
重度の要介護高齢者の方の場合は、口腔ケアによる刺激により覚醒を促し、生活リズムを作る効果があります。食後だけでなく食事の前に口腔ケアを行うことで口の中がすっきりし、唾液が潤い、食べるための口の動きのウォーミングアップにもなります。
●認知症の予防
歯がほとんどなく入れ歯を使用していない人は、20本以上歯が残っている人や入れ歯を使用している人に比べて1.9倍、あまり噛めていない人は何でも良く噛める人に比べて1.5倍、認知症になる確率が高くなるというデータがあります。口腔ケアで歯を大切に、噛む力を保つことができます。
●心臓病や糖尿病の予防
むし歯や歯周病は歯に限らず体のさまざまな場所に影響を及ぼします。歯周病菌が血中に入り込むことで心内膜炎、心筋梗塞や狭心症など心臓病を引き起こすリスクが高まると言われています。また歯周病が悪化すると糖尿病も悪化するという相関関係もあります。口腔ケアで大きな病気を患うリスクを減らしていきましょう。
●インフルエンザの予防
口は食べ物の入り口だけでなく、細菌やウイルスの入り口にもなります。口は免疫力が低下した高齢者の方にとって大切に守らなければならない重要な場所です。
適切な口腔ケアにより、通常の口腔掃除のみに比べてインフルエンザの発症がかなり抑えられたというデータもあります。